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コイナさん談義

Posted by みら on   0  0

ブレヒト(Bertolt Brecht)の「Stories of Mr. Keuner」を読んでいるのですが、これはそれぞれの短編に含蓄があっていいですよね。
日本語タイトルも味わいがあって好きです。>「コイナさん談義」


…それだけです。すみません。

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一本杉

Posted by みら on   2  0

"Uns ist wohl", sagte ein brüderlich gleicher Tannenwald zur Zeder. "Wir sind soviel und du stehst allein."
"Ich habe auch Brüder", sagte die Zeder, "wenngleich nicht auf diesem Berge".

Johann Wolfgang von Goethe





ゲーテですが、英語にすると、こんな感じの意味。(夫訳。)

"We are well", a fraternally equal fir forest said to the cedar, "we are
so many, and you stand alone".
"I have brothers, too", said the cedar," although not on this mountain."



孤独を感じるときに、なんとなくいいかなぁ…と。

村上春樹の「卵と壁」

Posted by みら on   14  0



こういった朗報を目にすると、今この時期だからなのか、非常に嬉しくなります。
>> 戦死した兵士の日章旗、奥様の元へ

と同時に、遺品の返還にご尽力されている西羽さん(>> 戦争を語り継ごうブログ)や厚生労働省の社会・援護局援護企画課外事室のご活動に頭が下がります。

>> 出征67年 父の日章旗帰る(読売新聞 青森版)
>> 父の日章旗、67年ぶり遺族へ (東奥日報)

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話が変わりますが…。
村上春樹氏のエルサレム賞授賞式への出席とそのスピーチを英紙で最初に取り上げたのはガーディアン紙(Guardian)。
>> Murakami defies protests to accept Jerusalem prize (Guradian)

記事中の抜粋を読む限り、ひどく綺麗にまとめあげられたスピーチだな…と、その趣旨に納得しつつもわずかばかりの違和感抱え、元記事を探してみました。
「The Jerusalem Post」のこの記事のようですね。
>> Murakami, in trademark obscurity, explains why he accepted Jerusalem award (The Jerusalem Post)

しかし、日系の記事の書いている「ガザ攻撃批判」(毎日朝日)…というよりは、「人間」と"政治や軍事や思想や宗教的"な「システム」という、全世界に通じる普遍的な問題への警鐘なんじゃないかと思ったんですが…、あとから、Mainichi Daily NewsJapan Todayを読んだら、ジュルサレム・ポストがアップした「スピーチ抜粋」からは、いくつかのガザ攻撃に関する文章が抜けていたんですね。なるほど。

というわけで、これは探さねばならんでしょう…と、「Haaretz.com」で全文を見つけました。

>> Always on the side of the egg (By Haruki Murakami)

全文を読んではじめて趣旨が見えてきました。
結論から言って、すばらしいスピーチだったと思います。

「物事の"正と誤"を見極め判断するのは小説家としての重要な義務だけれど、その意見をどう世に伝えるかは、小説家によって異なる。自分の場合は、それを小説にして、(時に非現実方向に走る)物語の中で表現することを好むので、今日ここで政治的なメッセージを伝える意思はない」

としながら、

「でも、ごく個人的なメッセージもひとつだけ(one very personal message)伝えさせてください」…として言及されているのが、「自分はいつでも卵の側に立つ」という「壁と卵」の喩えです。
さらに、「これはなんのメタファーなのか?」として、真っ先に(イスラエルのガザ攻撃を想定して)考えられるのが、「軍と武器が"壁"で、それに殺され踏み躙られていく一般市民が"卵"」だけれど、それはあくまでひとつの喩えであって、「"壁と卵"はもっと深い意味を持っているのですよ」…と説明されています。

それが、卵が「かけがえのない個人」で、壁が「ザ・システム(The System)」。

ここでは既に"イスラエルとガザ問題"を離れ、「Jerusalem Prize」の趣旨の「Freedom of the Individual in Society」に繋がっていますよね。(もちろんそこにはイスラエルやパレスチナに対する痛恨の皮肉も込められていると私は感じますが…。)

そしてスピーチは、村上氏のお父様のお話に続きます。
昨年90歳で亡くなったお父様が、大戦で中国から生還され、その後毎朝仏壇に祈りを捧げる姿を戦後生まれの村上氏が見て、ある日お父様に「なぜ?」と聞かれたのだそうです。
お父様は、敵も味方も関係なく、戦争で命を失ったすべての人のために祈っているのだ…とお答えになる。その背中を凝視しつつ、お父様の周りに浮遊する死の影を村上氏は見たのだそうです。

One time I asked him why he did this, and he told me he was praying for the people who had died in the war.
He was praying for all the people who died, he said, both ally and enemy alike.
Staring at his back as he knelt at the altar, I seemed to feel the shadow of death hovering around him.



「お父様はすべての思い出をひとりで抱えたまま亡くなられたけれど、お父様の中にひっそりと潜んでいた「死」の存在は、村上氏の心の中に継承して残されている」そうです。

そして、この結論に進みます。

私たちは、国籍も人種も宗教の違いも超えた人間であり、一個人である。
壊れやすい「卵」の殻に包まれた個々の魂を持つ我々一個人が立ち向かっているのが、「システム」という高くて強くて冷たい「壁」なのだ。
個人として対峙する壁は強大過ぎてとても勝ち目がないけれど、しかし、ひとがそれぞれ、かけがえのない個としての自分を信じ、同様に他それぞれの魂を尊重し、皆がひとつになって力を合わせることで希望と勝利は生まれる。

We are all human beings, individuals transcending nationality and race and religion, fragile eggs faced with a solid wall called The System. To all appearances, we have no hope of winning. The wall is too high, too strong - and too cold. If we have any hope of victory at all, it will have to come from our believing in the utter uniqueness and irreplaceability of our own and others' souls and from the warmth we gain by joining souls together.



なるほどです。深いです。

スピーチの前半で、「自分は戦争も認めないし、どの国家も支持しない(I do not approve of any war, and I do not support any nation.)」と言われたあと、「そしてもちろん、自分の本がボイコットの対象となることも望んでいない」と言及されてますが、(スピーチによれば)、「エルサレム賞を受賞したら、ボイコットする!」との警告を(おそらく反イスラエル派)から受けたそうで、なんだかそういった「システムと言う名の下の争い」に一言述べるつもりでも、このスピーチがあったのかな…と勘繰りました。
(「もちろん自分は、イスラエルを擁護するつもりはないが…」ともしっかり明言されていますが。)

結局、イスラエル派かパレスチナ派かで二手に分かれて争っている限り、そこに解決策はないのではないかと。
どちら側かにつくのではなく、文化人としての中立の立場で、しかし世界の読者ひとりひとりにメッセージを送られた村上氏の度量の深さに感服するわけです。

…というか、この全文は日本語翻訳含めて、しっかり掲載されるべきだと思うのですが、だめなんでしょうか?

レトリカ 比喩表現辞典

Posted by みら on   0  0



80年代の後半(特に90年代)は私の人生の移動時代で、海を越えたり国境を越えたり、移動距離だけではかなりのものでした。
引越しでは、それまで所有していた荷物を処分し、スーツケースひとつで動くことを信条としていたのですが(さすがに子どもがいるとそうもいかないですが、ま、昔話…ということで)、その際に困るのは「本」。
CDなんぞは、1000枚近いコレクションでも「えいや!」と処分できるくらい執着がないのですが、しかし本となるとそう簡単には処分できず。


それでも20年近い移動時代を観察してみると、必ず持ち歩いている「本」の種類は2種。


辞書と村上春樹


いや、笑うなかれ。
いつでも買い換えられるものとはいえ、使い込んでページの染みつきで覚えている「ことば」への執着というのはなかなか捨て切れません。


国語辞典は持ってきているものの、いまだに「しまった!」と思うのは、漢字辞典と古語辞典。(万葉集は持ってきてますけどね。笑)
通訳やら翻訳の仕事はいまも継続しているので、英語辞典は数種保持。途中で買い換えた分厚い新しいものもあるのですが、それでも昔から使っているよれよれの辞典が一番愛着があったりして。(…で、実は一番愛着のある英和辞書は、大昔に親父から贈られたものだったりします。感謝!)


そんななか、もうひとつ愛着があって手放さないのが、タイトルの「レトリカ」。
榛谷泰明(はんがいやすあき)氏編による「比喩表現辞典」です。
第2版も出されているそうですが、私の持っているのは、1988年発行のもの。


古今東西の小説・詩・戯曲・評論などに見られる比喩表現の名言名句のなかから、1300項目、4000事例を選び、50音順に配列した、機能的でコンパクトな文章表現の宝庫。
好評の前著より現代作家の収録を中心に項目・事例とも大幅に追加、より幅広く気の利いた表現を知ることができる。
(*紀伊国屋書店より)



これは何度読んでもいつも感嘆させられるし、イメージをあらゆる可能性に飛ばせることができる最高の辞典。


編者の「はしがき」に、ロシアの詩人、オシップ・エミリエヴィチ・マンデリシュターム(Osip Emilevich Mandelstam)の詩が引用されていますが、その後自分がロシアにかかわりを持つようになるとは思いもしませんでしたわ。


榛谷氏を比喩表現の編修に駆り立てたマンデリシュタームの詩(「蹄鉄を見つけた人」)はこちら。


Where to begin?
Everything creaks and sways.
The air is vibrating with similes.
Not one word is better than another,
The earth tolls with metaphor,


なにから始めようか
すべてが音をたてて揺れている
空気は比喩におののいている
とりたててうまい言葉もない
大地は隠喩のようなうなりを出している
(峯俊夫訳)




なんていうことを、Oxford English Dictionary 20巻を一年かけて読破した男性の記事を読んで思い出しました。
>> The man who reads dictionaries (BBC)
彼(Ammon Shea)の言葉には、ひとつひとつ共感できます。
言語とは、かくも魅力的なものであります。



Sweetmeat

Posted by みら on   2  0



ギリシャ料理さえ与えておけば幸せなうちの夫と、「Lidl」の「ギリシャ展」へ。(←と、そんな大仰なもんではなく、ただ「Greek Specialities」が今週のセールだったLidlへ、月一の大型買出し。)
夫の買う定番は、「ドルマデス」缶(お肉が入っていないものなので、「ドルマデス・ヤランジ」でしょうか)、グリーン・オリーヴの大瓶、フェタ。
私は、ロシア人のご主人を持つばこさんが以前書かれていた、「ハルヴァ(Halva)」をゲットするべくスウィーツ・コーナーをうろうろ。(タコ缶は通過。笑)

…で、ハルヴァの前に出遭ってしまったのが、以前も記事にした事のあるルクミ。イギリスで言うところのターキッシュ・ディライト(>> ターキッシュ・ディライト...または、ルクミ)。



箱には「Loukoumia」。これは複数形で、単数形が「Loukoumi」。トルコ語の「Loukoum」が語源で、西欧での名前は「Turkish Delight」。
で、このギリシャ版。こちらで普通に手に入る「Turkish Delight」と比べて味の濃さ(+甘さ)が10倍(笑)。村上春樹さんが、「雨天炎天」の中で描写されている、

「これはもう歯が浮いて顎がむずかゆくなるくらいに甘い。」

というのを実感してしまうほどの甘さ。(「Turkish Delight」ではそこまで感じなかったです。)
「原材料:砂糖(55%)、グルコースシロップ、コーンスターチ...」。たはーっ!これは火を見るより明らか。>高カロリー orz



そしてもうひとつ。ばこさんの記事を読むまで知らなかった「ハルヴァ(Halva)」。



初トライで、口に含んだ瞬間に、「懐かしい~~!」。
いろいろな種類があるそうですが、今日買ったギリシャ版(じゃなくて、正確にはマセドニア版)ハルヴァは、タヒニ(ゴマペースト)とグルコースシロップが原材料。「Tahini」はかなり好きなので、これもファンになりました。カロリーのことはこの際考えないことにします。ええ。
「Halva」とは、アラビア語の「ḥalwā」が語源で、これが「Sweet」という意味なんだそうですが(そのまま)、セモリナ・ハルヴァ、セサミ(タヒニ)・ハルヴァ、フロス・ハルヴァ、サンフラワー・ハルヴァ...と種類も豊富。わたあめのような毛玉のようなフロス・ハルヴァも食べてみたい...。

山羊

Posted by みら on   6  0



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重くて壊れている金時計をいつも首から下げてふうふう言っている山羊に、友だちの兎が、<ねえ山羊さん、なぜ君は動きもしない時計をいつもぶらさげてるの?重そうだし、役にもたたないじゃないか>と聞く。
山羊の答えは、<でもね、慣れちゃったんだ。時計が重いのにも、動かないのにもね。>
(村上春樹「風の歌を聴け」)
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村上春樹は、「風の歌を聴け」から入った。それで虜になり、いまだにもっとも好きな作家である。その「風の歌を聴け」を久しぶりに読み直して、ガツンときた。
この「山羊」は、苦労を背負い込みながら、でも見て見ぬ振りをして自分を苦労に慣らしてしまっている、私たち世代の心でもあるな...と。



アジア・ショップがないため、「白米」を確保するのに苦労していた。
が、最近、街中の24時間スーパー(留学生用にか、わずかだが、アジア(中国・韓国)のカップラーメン棚とポーランド棚がある。)で、中国米5kgを発見。
価格は、「錦」とほぼ同じ。
これは試してみるしかないでしょう…と、おそるおそる(笑)購入。

…で、なかなかいけました(驚)。
「Dongbei」と書いてあるので、東北米ってことなのでしょうか?(謎)
ただ、外袋のビニール臭が強いので、風通しをよくして、よく洗米することがコツか?それでも、オンライン・オーダーの手間が省けて、送料も払わずにすむなんて画期的。いつなくなるかわからないので買い占めておこうかなぁ…(ふ)。

個に戻る

Posted by みら on   6  0



人生の変わり目はだいたいにおいて、向こうからあなたを選びます。あなたが選ぶことはほとんどありません。ほんとに。


と、村上春樹がここで書いていたのを読んで、かなり納得してしまった私は、いま人生の転換期。何かの変化を待つ間にぴったりなのが、オランダ産のおせんべい。
(↑深く考えずに読んでください。ええ。本人も深く考えていないので…。すみません。)
Julian Graves で買っているのですが、これがかなり美味です。




Ich lebe mein Leben und Du lebst Dein Leben.
Ich bin nicht auf dieser Welt, um Deinen Erwartungen zu entsprechen –
und Du bist nicht auf dieser Welt, um meinen Erwartungen zu entsprechen.
ICH BIN ich und DU BIST du –
und wenn wir uns zufällig treffen und finden, dann ist das schön,
wenn nicht, dann ist auch das gut so.


ゲシュタルト・セラピー(Gestalt therapy)にもフリッツ・パールズ(Fritz Perls)にも、知識はほとんどなかったのですが、この詩は、たとえば人間関係で傷付けられた心などには、じわじわと浸透してゆくものですよね。
近いひととの関係に疑問を持ったときや、自分が感情を殺して仮面の下で生きているなと感じたときに、読んでみると、「個」に立ち返れるかもしれません。(できないかもしれませんが...。)

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